容器を扱う中で武内容器としての取り扱い比率が高い成型方法としてインジェクション成型(射出成型)が挙げられます。

インジェクション成型でつくられる容器としては、プラスチックのキャップやクリームジャー本体、ポンプの各種パーツ、中栓など多岐にわたっています。

プラスチック容器に関し、お客様と容器の打ち合わせをするときにどうしても業界用語を使わざるを得ない場合があります。今回はできる限り簡単に書こうと思いましたが、少し難しい用語も出てきますが、加飾の方法などにも関わってくる為、知っているのと知らないのとではデザインアプローチも変わってくる要素を記載いたしました。

 

※金型の抜き勾配

インジェクション成型で製品を作る為には成型金型が必要であり、金型特性により容器の形状に制約が発生します。
例えば成型品を取り出す際、摩擦抵抗を下げる為に抜き勾配(抜きテーパー)が必要となります。

140513テーパー

このテーパー(先細りの勾配角度)が時によっては加飾など印刷を行う際に制限事項が発生いたします。

何故かというと、例えば円柱形状の容器側面にテーバーが発生するため側面上部と下部では容器直径サイズに差が発生するのです。一般的な容器では上部の方が直径が大きく、下部になるほど直径が小さいのです。

この差の為にシルク印刷のデザインによってはデザイン自体が若干変形した形になる場合や印刷しにくいデザインになってしまったりすることがあります。特にベタ角版のデザイン(四角形の枠形状のデザイン)を使用する場合は、容器側面の天地の直径差によりそのまま印刷すると、やや台形の形にデザインが変形します。

 

※樹脂のヒケ

その他のインジェクション成形における用語でヒケ(成型時の樹脂収縮)という言葉を多用します。容器に使用される大半の樹脂は熱による樹脂収縮が発生するという特徴があります。成型の際、高温で樹脂を溶かし、成型するため成型直後から収縮が発生します。成形機から取り出された容器はその後も容器が冷えていくまで収縮は進行します。例えばクリーム容器などで使用されるポリプロピレン(PP)の収縮率は1~2.5%程度収縮します。

最近人気のある肉厚の容器は特に熱がこもりやすくヒケが発生します。ぱっと見た感じではまっすぐ見える成型品ですが実は収縮で微妙にヒケている為、やはり印刷上での制限事項が発生いたします。またラベルを貼ろうとしても貼りにくくなる場合もあります。
容器を選定する際、印刷やラベルの貼付けについても可能かどうかを確認した上で選定していくことが重要です。

 

少し難しい話ですが成形方法や材質の特性を知っていることでトータルデザインが効率良くつくれます。デザイナーに任せる場合には容器の担当と直接打ち合わせをし、情報交換を行うことも早い開発に繋がるかもしれませんね。