前回日本の化粧品容器の需要増と現状を書いてみました。

⇒「化粧品容器製造の需給バランスをどう解決するか考えてみます(1)」

 

次はこの需要増に対してもう少し深掘りしたいと思います。

 

※越境ECの需要と実出荷のギャップは無いか

現在武内容器がもっとも注目していることがあります。

 

「越境EC(日本国内の倉庫)の実在庫と実出荷において需給ギャップはないか?」

海外の市場規模は日本と較べると圧倒的に大きく、日本国内の越境ECを運営する企業が海外向けの需要に期待しているのは供給サイドからみても実感します。この2~3年内越境ECビジネスをはじめた、又は始めようと考えている企業が出てきているようです。

 

例えばニュースで毎年伝えられている中国1位のネットモール企業「11月11日(独身の日)」のスーパーセールや同2位といわれている企業の「6月18日」のスーパーセールなど、日本の上場企業の小売店の年間売上に匹敵する売上をたった1日で受注します。(1日で3兆円売上など報道されていますね)

その売上における化粧品のシェアを想定した場合、それに使用される容器数量はものすごい数量になります。その数量を確保しようとすると日本の中小メーカーの設備で瞬間的に対応するだけキャパシティが全く足りないのは明らかです。

 

 

※実需要を把握する

売上が伸びているとき、購買担当者は自社品の供給を途切れさせないように強気の発注を行ったり、コスト減の為に多目の発注を行うことがあります。しかし、たくさん容器をつくっても充填ラインに入らなければ容器は在庫になるだけです。

追いかけられ生産した容器を納入してもすぐに充填されずに、1ヶ月後に充填を行うなどといった話もあります。結果的に必要に迫られない商品をつくることで納期がどんどん遅れることになります。

血流と同じで「必要なとき必要な量を余裕をもって生産する」ことは納期短縮の道なんでしょうね。

 

※商品企画での効率のよい商品づくり

現状:現在容器印刷工程が大混雑(職人及び従事者の不足、設備の不足)

⇒現状2:化粧品容器における主力の印刷方法のシルク印刷(大量生産型のUV印刷、少量対応の熱乾燥印刷)の供給がアンバランス

⇒この先:シルク印刷以外の加飾方法(ラベル・シュリンクフィルム・転写ラベル・インモールドラベル)

を検討すればボトルネックは解消?

 

これから商品企画を行う場合、混んでいるシルク印刷を避けてラベルなど他の加飾方法も検討することが安定供給への早道になるかも知れません。化粧品に携わる商品企画者は現場をしっかり見て現在の日本の製造事情を把握してものづくりを進めることも必要かもしれませんね。

 

※不安解消による先の発注⇒必要数を計画的に発注

数年前の新型インフルエンザ対策の消毒スプレー・「食べるラー油」のガラス瓶・・・

いずれも流行った瞬間、品切れで容器の供給が追いつかなくなり、

しばらくすると商品は過剰在庫になりました。

需要に供給が追いつかなくなると発注者は不安になり必要以上の確保をしようとする。

結果他の商品が生産が出来なくなり、納期がかかっている間に売行きが落ち着き在庫になってしまう。

 

※最近のハーバリウム(プリザーブドフラワー)のガラス瓶もそれに近い動きをしています。

景気が良いときほど発注精度を高め、売れる分だけつくり、効率よい発注をすることで需給バランス

を調整する意識が重要だと思います。また、作る側も生産調整交渉することが重要です。

(朝の通勤ラッシュで整列乗車する場合としない場合を想像すれば同じようなことがいえますね)

↑ハーバリウムの人気沸騰でガラス瓶の供給が追いついていません。