今回はガラス容器から樹脂容器へと市場の要望が変遷してきたことについてです。

 

●ガラス製造と樹脂成型・金属成型

その昔ガラスの飲料瓶(ワインなど)はコルク栓をすることで保存容器として成り立っていました。長い年月をかけてコルクガシの木を育てたものを原材料にするため、大量流通時代には向かない材料となりました。今でもワインはコルクや合成コルクを利用しています。コルク栓にに替わるものとして金属製の栓(王冠といわれてしました)が登場し、大量生産・流通に貢献するようになり現在に至っています。

また本体容器においても、金属加工技術が発展により、保存容器の王道を進んでいた缶詰だけでなく、飲料容器へと発展して長期保管・遠方輸送が可能な飲料容器として流通するようになりました。

現在でも金属性の飲料容器はビール缶を代表に沢山流通しています。

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↑現在も用途よっては主力の金属容器

 

大量消費時代にはいり、樹脂の成型機械が発達してくると、大量生産で且つ設備リスクの少ない樹脂容器が急速にシェアを伸ばすこととなります。特に飲料容器ではPET樹脂を延伸ブロー成型したPETボトルが市場を席捲するようになりました。

 

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↑飲料PETボトルの原型となるベース成型品(プリフォーム)

 

●樹脂成型企業の発展

金属CAPは現在でも流通していますが、CAPの易封性、使いやすさを追求する中で、大量生産且つ形状自由度の高い樹脂のインジェクション成型品が主力となってきました。

化粧品業界でもガラス瓶との相性の良い樹脂成型CAPがどんどん増えてきました。樹脂CAPに金属カバー被せた金冠CAPなども多数出てきました。

以前は化粧品の容器などは対内容物特性の高い硝子が主に使われ、樹脂成型の本体は「硝子に較べると安っぽい」などの理由から人気がありませんでした。

しかし樹脂の素材の発展や、より硝子に近い肉厚成型ができるようになり、透明度及び樹脂自体の対内容物性の向上により、樹脂容器が発展してきました。

 

最近では硝子のような肉厚・透明度がある上に、寸法精度の高い成型でさらに大量生産から少量までつくることのできる樹脂成型品が沢山出てきています。

日本の市場では流通の変化に伴い、通販市場が発展し、輸送や実使用でも重くて割れるリスクの高い硝子から扱いやすい樹脂容器へと徐々に切り替わってきました。特に化粧品や健康食品の容器をつくる硝子工場や金属加工場は規模を縮小するところも出てきています。

 

●硝子や金属でも注目を浴びることもある

硝子や金属の容器がなくなったわけではなく、新たなジャンルや材質特性を活かした容器は出てきています。

古くからあるアルミ素材の容器などはクリーム缶やボトル缶として人気が出始めています。飲料ではスチール缶に替わり、炭酸飲料以外でもコーヒー等でアルミ缶ボトルとしてコンビニやスーパーでも多種見かけるようになりました。

化粧品や雑貨分野でもアロマオイルやボディソルトなど内容物適性の高い素材として硝子瓶は使用されます。また、見た目がレトロ感のある硝子瓶も注目を浴びています。

 

現在の容器市場において樹脂成型品が今後も発展していくと思いますが、樹脂だけにこだわらない素材を活用した容器市場を発展させていくことが業界に問われているのではないかと思います。